門脈拡張手術(2)

胆道閉鎖症、肝移植
7日目

入院して1週間が経ちました。心の中では入院期間の半分が過ぎたと思っています。

 

手術は午後開始です。本来であれば絶食があるはずですが、すでに絶食中なので関係ありません。いつも通りベットにのって手術へ向かいます。行き先は手術室では無く今回は麻酔科です。

 

事前説明では手術予定は2時間ですが、今回約3時間ほどかかりました。

これまでにもっと長時間の手術を数回行っていますが、ほぼ予定どおり終了しており、予定時間を越える事はほぼありませんでした。

その為に若干不安に感じましたが、結果的には手術はうまくいった様でとりあえず安心です。途中で多少の問題はあったのかもしれませんが結果よければ問題ありません。

 

事前に説明されていた静脈瘤に対する金属コイルを使用した処置も行われず、すべて薬による処置で終了したようです。

術後はまだ麻酔がきいているのか、部屋に戻ってからも5時間ほど眠りましたが、起きた後も特に問題無さそうです。

とりあえず、今回の入院の山場は順調に越えた様です。

 

 

8日目

いつも通り目覚め、体調に問題もなさそうです。

食事はまだ開始していませんが、飲み物はスタートしました。炭酸でなけれな構わないとの事なのでむーしんさんの大好きなアップルジュールは飲み放題です。

 

 

9日目

今日は休日の為に特に処置はありません。

今日から食事もスタートです。同時にイノラスの注入も開始です。前回同様にまずは持続でのスタートです。

 

 

10日目

食事もとれており、血便もなく経過は順調です。食事量も十分に確保できているので点滴用のルートもはずしました。イノラスも持続では無く家と同じように1日2回の滴下注入になりました。

採血を行った結果ヘモグロビン値も11台と高く問題無いようです。

 

 

11日目

術後も順調で木曜日に超音波検査をおこない、問題なければ週末退院できる見込みです。

入院時13kgだった体重が13.5kgになっています。食事+イノラスで体重増えすぎではないかと思ったりしています。

 

 

12日目

食事は順調ですがここに来て血便がでてきました。それほど酷い血部ではないですが、採血結果もヘモグロビンが8台まで下がっており血圧も70台にさがっており、ふたたび出血があることは間違い無い様子です。

食事再開したのもつかの間ふたたび絶食となり、金曜日の退院は絶望的になってしまいました。

翌日の超音波で状況を確認の上、今後の計画を決める事になりました。

 

 

13日目

食事を中断したためか1日便はでませんでした。その為、血便が続いているかは不明な状態です。

 

午前中に超音波検査を受けました。ようやくむーしんさんも超音波検査ではおとなしくしてくれる様になりました。かつて押さえつけて検査をしていたのが嘘みたいに協力的です。

その日の夕方には結果がでました。結果連絡時に担当医が紙を数枚持っていたので手術の同意書かと覚悟しましたが、幸いにも造影CTの同意書でした。冷静に考えれば今回の手術の同意書は麻酔科で記入しました。

超音波の結果は広げた門脈が狭まっていることから再度出血している可能性があるので再度造影CTをおこない詳細を検査するとの事です。CTは週明けかと思われました、翌日には実施できるようで幸運です。

ともかくCTの結果次第です。

 

 

14日目

点滴様のルートを造影剤が注入できる仕様へ変更しました。むーしんさんはルート部をさわられる事が嫌で結構抵抗をします。今回もかなり看護士の手を煩わせてなかなかうまくいかないようでした。

 

午後からCT撮影へ放射線科へ向かい現場で睡眠薬をルートから注入しようとしましたが、うまく注入できないようです。原因はルートが詰まっているか血管から外れているようです。

残念ながら一時撤退し再度ルート確保からやり直しです。

幸いにも今日はCTが空いている様ですぐにルートをとれば再度CTができるようです。むーしんさんには申し訳ないですが頑張ってもらうしかありません。

そうして2回目のチャレンジでCTの撮影に成功しました。睡眠薬を注入するのものの数十秒で眠ってしまい医学の恐ろしさを感じます。

 

CTの結果は夕方にはでました。

拡張した門脈は再び狭くなっているようですが、再度手術が必要なレベルでは無いようです。但し、今後数回にわたって同様の手術をおこない門脈を広げていく事が必要なようです。

医師の説明によると数回の拡張手術を行うことは良くあるとの事です。

私は1度の手術で終わると思っていたのでこの辺りは認識に相違がありました。

また静脈瘤もきちんと処置できており出血の原因となりそうなものは無かったようです。血栓抑制剤が効きすぎて出血している可能性もあるとの事で薬量の調整し様子を見る事になりました。

 

薬の量を調整の上食事を再開し出血がなければ退院できるとの事です。今日は金曜日なので週末から食事をして問題なければ週明け退院です。

夕方に血便がでましたが、色からして恐らく腸内に残っていた血便が出てきたのだろうとの見解でした。

 

15日目

食事は金曜日の夕食からスタートしています。むーしんさんの食欲は十分にあります。

便は血便と通常の便が混ざった状態のものがでました。血便の部分と通常の便が別れているので、新しく作られている便の色は正常と思われます。

 

16日目

なかなか便が出ずお腹もかなり張っている状態なので浣腸をすることにしました。

便については正常の色であり問題は無さそうです。

 

17日目

週明けで便の状態も問題ない事から退院ができそうです。予定では明日には退院出来る見込みです。それまで血便が出ない事を祈るばかりです。

特に問題なくすごしていたはずですが、鼠径ヘルニアを発症するアクシデントがありました。鼠径部がはれており看護師に診てもらったところ症状的には鼠径ヘルニアに見えると言う事で超音波で検査をする事になりました。

 

鼠径ヘルニアが何かよく知らなかったですが脱腸のようです。

ネットで見るような症状には感じませんでしたが、超音波検査の結果はやはり鼠径ヘルニアでした。

症状的には軽く、脂肪分が出ているだけで脱腸の状態では無いようですが、嵌頓のリスクはあり、自然治癒はしないとの事なので次回の肝生検で併せて手術をするようです。

手術は簡単な様でそれほど心配が必要なものではなさそうです。肝移植をすると腹水が溜まり、自然と腹圧が高い状態になるそうでヘルニアも発症しやすいとの話でした。

 

 

19日目

ようやく退院の日です。退院前に血液検査をしましたが、ヘモグロビン値8.1と決して高くはありません。とはいえ現時点で処置する内容もありませんので退院は出来るようです。

1週間後に外来がありそれまでに出血があれば再度入院にはなりそうですが、成り行きに任せるしかありません。

 

 

 

とりあえず退院はできてよかったと言うところです。

 

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