これまでの治療のまとめ

胆道閉鎖症、肝移植

幼稚園での待ち時間を利用してこれでの治療経過から思った事を記載していきます。まだ完全に治療が終わった訳ではありませんし今後の経緯で考えが変わるかも知れません。

本内容を記載している時点で3歳4ヶ月です。

 

病気の気づきについて

母子手帳に便の色をチェックする様に記載がありましたが、海外で生まれた為に母子手帳は所有しておらず全く気づきはありませんでした。

日本へ帰国した後に母子手帳を交付されてその様な病気がある事をしった状態です。

私は白い便が出るのも母乳を飲んでいるから白いのだろうと思っていました。人は思いたい様に考える物です。

 

むーしんさんの場合、偶然NICUに入っていた事で病院が気づいてくれまた。恐らくかなり早い時点で判明し葛西式手術に移行できたと思います。

海外で生まれ、日本で手術を行ったのですが早い段階で異常に気づき行動できたのはラッキーだったとも言えます。

 

 

葛西式手術について

今でもですが、葛西式手術は肝移植をするまでの時間稼ぎの手術と私個人は考えています。葛西式手術後も胆管炎を繰り返したり、常に肝移植への可能性を考えながら生活するのは家族にも本人にも負担が大きいと思います。

むーしんさんは2回手術を行いましたが残念ながら改善効果はほぼみられませんでした。術後すぐは胆汁がでてうんちが緑色になったのですが2週間もすれば元の状態に戻ってしまいました。

徐々に便が元に戻っていくのを見るのは絶望感を感じてしいます。毎回オムツ替えをするのは緊張でした。

肝臓が悪い状態でありましたが’、それでも1歳まで自己肝臓で成長できました。予防接種も出来ましたし、1歳を待って肝移植へ移行出来たのは良かったと思います。

移植までの間は、悪いなりに安定していると言うのが医師の説明でした。

 

小児慢性特定疾病について

開腹手術によって病名が確定し、そのまま葛西式手術に移行しました。

病名の確定により小児慢性特定疾病の申請が可能になりました。手術時点では病名が確定していなく、申請に3ヶ月程かかるので最初の手術費用は2割負担になります。ただ実際には子供医療が適用されるので数百円で済みました。

 

小児慢性特性疾病について、最終的にはこども医療が適用されるので金銭的に目に見える効果はありません。それでも入院中の食費の1/2が負担されました。

入院費は毎月2000円から3000円程だったと思います。

 

 

中心静脈栄養

経口での食事がほぼできなくなった頃から使用していました。肝移植までの退院期間の3ヶ月はこの状態で過ごしました。

管理が面倒な様で、感染症のリスクが高い事から、病院からは肝移植まで入院していても構わないとの話もありましたが、生後一度も退院していなかったので、この状態で退院する事にしました。

輸液は2週間分を薬局が自宅まで配送してくれました。一袋700mlありこれが14袋届くので冷蔵庫の1/3は輸液が閉めていました。

その他にも輸液への調合剤、シリンジ、注射針、消毒液等いろいろ備品が家にはありました。これらは病院より支給されるのですが、防水シート等は自費で手配する必要がありこれがなかなかの金額になっていました。

 

 

特別児童扶養手当について

胆道閉鎖症の術後の状態で申請した時は1級で、肝移植から2年経って2級に変更されました。ほぼ同時期に胆道閉鎖症から肝移植に移行した子供がいて知り合いになりましたが、原因は不明ですがその子の場合は2級でした。

むーしんさんの場合は食事ができておらず中心静脈栄養を行なっていた事より重度と判定さてれたのかも知れません。

申請時の診断書に記載されていた医師の見解の欄に記載されていた『肝移植をしない場合、生存の見込みは無い』との記載はなかなか衝撃的でした。

 

定期的な診断書は必要ですが、1級で月5万強、2級で月3万強の支給があり介助で仕事ができない状態では大きな収入源です。

福祉手当に頼った生活はしないと決めているので全額を投資に回しています。

 

 

生体肝移植について

手術には当然リスクはあると思いますし、結果として成功したから言える訳ですが私は手術をして良かったと思います。

生涯にあたる薬の服用や食事制限もあり、幼稚園・保育園の選定にも影響を与えていますが、それ程大きな問題とは感じていません。

門脈の狭窄やアレルギーが発生しやすいなどもある様ですが、いまのところ大きな問題は無く生活できています。

現時点では、長期入院や中心静脈栄養や経管栄養による行動制限等による成長の遅れが気になっています。以前に病院からは出生後長期間入院した場合は成長の遅れが見られるが結果的に追いつくと言われていますが不安は残ります。

 

個人的には肝移植手術をして良かったと思っている訳ですが、一方でこれ迄の治療費を考えると10割負担であれば3000万程かかっています。私は月500円程しか負担していませんので、この金額をほぼ税金でまかなっている事になります。

そう思えば簡単にする手術では無いでしょうし、逆に日本の福祉の手厚さを感じます。

 

 

障がい者手帳について

肝移植により障害者手当1級の対象となりました。取得によるデメリットはありませんのですぐに申請をしました。

障がい者手帳の発行理由にもよるのでしょうが、むーしんさんの場合は更新は無く、無期限となっています。肝移植が理由ですから当然ですね。

 

障がい者手帳の取得によりいろいろとサービスが受けられますが、私は車を持っていないので、公共交通機関の割引を利用する事が多いです。

またテーマパークや施設等の割引もあり積極的に利用しています。

 

 

障害児福祉手当について

障害者手当と同時に申請をしました。月15000円程の手当があります。

こちらは医師の診断書も不要で申請しない理由はありません。

私は現在、この分のお金については使用する事無く全額投資に回しています。

 

 

経管栄養(ED)について

中心静脈のソケットと違い顔にテープ固定をしているだけなのでお風呂上がりや着替えでチューブが少し抜けてしますことがありました。

その都度急患扱いで病院で再挿入してもらう必要があり、半年程使っていましたが5回程病院で再挿入をしてもらいました。

基本的には24時間の注入が必要ですが、病院から21時間の注入で良いとの指示があり、1日の内3時間はポンプから離れ自由に行動が出来る様になりました。

この頃からようやく一人で歩ける様になったと記憶しています。

 

 

経管栄養(NG)について

開始当初は1日4回70%濃度イノラスを注入していました。時間も2時間程かけて注入していたので睡眠時間をかなり削られてしましました。

1回の注入量を増やして1日3回にした後も、お昼寝時に1回、夜寝てから2回だったのでかなりしんどかったです。

それでもむーしんさんが起きている間は注入で拘束されることはなくなり、運動面でだいぶ発達したと思います。

現在は100%濃度イノラスを1日2回、30分程度で注入しているのでだいぶ楽になっています。

またチューブが抜けた場合でも自分で再挿入ができるために、週末や遊びに行った際はチューブを抜いておく事もできる為に、むーしんさんの写真に経管栄養チューブが無い写真も増えてきました。

 

 

成長のおくれについて

胆道閉鎖症や肝移植が発育に影響を及ぼす事はないと医師から説明されましたが、生後すぐに長期入院をする事が発育に影響がでる可能性があるは説明をされていました。但し数年かかっても発育の遅れは取り戻せるだろうと言われています。

現実的に発育の遅れは発生しており現在3歳ですが、1年半程の成長の遅れが見られていると思います。

体型的には経管栄養の効果が出ているのか若干サイズは小さいですが、正常範囲内の体型を維持できています。

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